【第12話】

夢見るルビー


どうやら、女王様の娘さん(たしか、「アン」さんって言ったっけ)が

エルフ族の宝「夢見るルビー」を盗んだらしい。

母親もそうなら、娘もそうだけれど・・・思い込みが激しいんだから!

私は、アンさんが行ったと思われる西の洞窟に行くことにした。


はっきりいって、ここの敵は弱い。ていうか、こっちが強すぎるようだ。

たとえ、一人でも、それほど苦戦はしなかった。

バンパイアのヒャドが少々恐かったが、マホトーンで封じる。

LV19に上がり、トヘロスを習得。

途中、回復の泉もあったがパワーに余力があったので無視。

ところが・・・


お母様、先立つ不孝をお許しください。

私たちはエルフと人間。この世で許されぬ愛なら・・・

せめて天国でいっしょになります・・・。「アン」より

そんな・・・・・

夢見るルビーといっしょに彼女の遺書がおいてあった。

「なんで死ぬことあるのよ!あなたたち、愛してあってたんでしょ!

 死ぬ勇気があるんなら、なぜ、生きないの・・・

 ほんと、馬鹿よ・・・あなたたち・・・」


「その手に持っているのは夢見るルビーでは?

 なんと!アンと男は地底の湖に身を投げたというのですか!

 私が、二人を許さなかったばかりに・・・

 ・・・・・わかりました。この目覚めの粉を持って村にお戻りなさい。

 そして呪いをときなさい。アンもきっとそれを願っていることでしょう。」


私は、ノアニールの街に戻り、女王様からもらった目覚めの粉を

町中に振りまいた。

呪いは解けたが、私の心が晴れることはなかった・・・


第13話 港の町「ポルトガ」

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