【第127話】

賭け


確かに、女王様になりたいと、私は言った。

そのことに偽りはない。

でも・・・・・・あんまりだとおもう・・・・・・

この強引な成り行き・・・・・・くすん・・・・・



「そのかわり、条件がある。

 わしは、見てもわかるとおり、賭事がすきでのぉ~

 次に始まる、格闘技で、お互い、勝ちそうなモンスターに賭ける。

 お主が、賭けに勝ったら、あの話はなかったことにしよう」


こ、この人は・・・・本当に・・・・・・

なんて、自分勝手なの・・・・

よく、これで王様なんてやっているわね・・・・・


「どうじゃ?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・わかりました・・・・・やりましょう」


この勝負には勝算がある。

モンスターの知識は実践をふまえて

誰よりも知識があると自負している。


だから、この勝負にのることにした。

負けたときのことなど考えてない。


「次の対戦はこれらのモンスターじゃ」


野生の熊の王者、グリズリー

鋼より堅い身体を持つ、メタルスライム

混乱魔法を操る、鬼面導師、

人間の悪霊が鎧の中に封じ込まれているエリート戦士、キラーアーマー

回復系を得意とする人型モンスター、シャーマン


この5体のモンスターによるサバイバルバトルが行われるようだ。


「王様は・・・・・・どれになさいますか?」


「そうじゃな、体力的、攻撃力とも抜群に

 優れているのはグリズリーじゃろうな。

 ほとんどの人間がこれを選ぶじゃないのか。

 しかし、シャーマンがちと・・・・・気になるのぉ。

 ここは、シャーマンに賭けてみようかの」


やはり、一般の人は気がついていない見たいね。


「わたしは・・・・・・・・・キラーアーマーに賭けます」


実際に、すべてのモンスターと戦ったことがある。

王様が言うように、グリズリー、またはシャーマンに賭けるのは

当たり前だと思う。


また、キラーアーマーについては、

ほとんどその生体が知られていないので

賭ける人はあまりいないだろう。


しかし、このモンスター、以上なほど手強いのだ。

以前、山彦の笛を手に入れるため、アーブの塔で

戦ったのだが、剣などの物理的ダメージだと

よっぽどのことがない限り、あの鋼鉄な真紅の鎧は

つらぬけない。

この中で、倒せるのはグリズリーくらいだろう。

私の時は、ライデインで稲妻を召還してどうにか倒したような気がした。

しかし、この中では、攻撃魔法を操る物は、メタルスライムくらいしかいない。


それに加えて、キラーアーマー、さまよう鎧などは

もともとが騎士での訓練を受けているため、

1対1の対決以外に乱戦にも慣れているはず。

このようなバトルにはさらに、強い・・・と思う。


さらに他のモンスター4匹はすべて、生ある物だが、

キラーアーマーは、死霊の霊がとりついてるため、

序盤から終盤まで、スタミナを気にせず、戦えるはず。


かなり、深読みをしたが・・・・・・自信はある!


バトルが始まった。


第128話 残虐な行為

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