【第139話】

見せしめ


突如現れた大魔王ゾーマ。

声だけが響き渡るだけでその姿がみえない。

ただ、恐ろしいほどの圧力が暗闇の中の私たちを襲う。

そして、大魔王の怒りを買った私たちは、大きな代償を払うことになった・・・・


轟音が鳴り終わった・・・・・・

そっと、目を開けた。

でも、よく見えない・・・・・・・・・

 

「勇者チェルトよ。

 降伏するのなら、それでよし。

 命だけは助けてやろう。

 しかし余に刃向かうというのなら、それでもかまわんぞ。

 闇の大陸アレフガルドでお主を待っておる。

 もっともわしのところまでたどり着けたらの話だがな。

 フフフ・・・・・・・・」

 

不気味な笑い声を残し、ゾーマの声が消えていった。

それとともに、消えていた明かりがつく。

 

「イヤァァァァァ!!!!」

 

ひどい有様だった。

巨大な雷が、宴の会場の真ん中に落ちたみたいだった。

雷が落ちた範囲3mくらいの直撃を受けた人

男か女かもわからないくらい炭化している。

周りにいた人たちも全員・・・・・・・黒こげ。

息をしていないのが一目でわかる。

 

どうして・・・・・・・・・

こんなことに・・・・・・・・

 

私がここにいるのに、なぜ、他の人たちを!!!

やるなら、私をやりなさいよ!

 

・・・・・・・・・人間のいやがることをつく魔族の

いやらしいやり方だった・・・・・・・

 

「なんてことだ・・・・・・・・・・・」

 

王様・・・・・


第140話 バスタードソード

前ページ:第138話 「大魔王ゾーマ」に戻ります

目次に戻ります

ドラゴンクエスト 小説 パステル・ミディリンのTopに戻ります