【第150話】

黄金の海


ミリーにくすぐり起こされた私。

さすがにミリー。

私の笑いのつぼをおさえている。

まぁ、そんなことはどうでもいいのだけれど

ミリーが私に見せたい物があるというので

まだ日があけていないのだが、ミリーのあとについていくことにした。


「・・・・・・・・・・・・ついた」

 

「ここ?」

 

「そう、ここ」

 

「なぁ~んにもないよぉ」

 

まだ暗いので何にも見えないのだ。

 

「ちょっと早すぎたみたい」

 

そう言ってミリーは座り込む。

私もその隣に座る。

 

「ねぇ、チェルト・・・・・・」

 

「ん?」

 

「また、旅にでるんでしょ?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「あんたって・・・・・・・・

 本当にすぐに顔にでるね・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「いいよ、言いたくないんなら、聞かない。

 だけど、次にいつあえるかわからないから

 ここに・・・・・・・・・・・・・連れてきたの・・・・・・・・・・

 ほら、日があけてきた・・・・・・・・・・・・・」

 

「わぁ・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・どう?」

 

日の出。

その太陽のあかりが、曇りないおだやかな海に反射し、

光の絨毯を映し出した・・・・・・

 

ラーミアから見た、景色とはまた、別の美しさがある・・・・・

とってもきれい・・・・・・・・

 

「生きていて、いいことばかり・・・・・

 そんな都合のことってないよね・・・・・・・

 どうしても、嫌なことがある、やりきれないことがある・・・・・・

 人に言えない悩みがある・・・・・・・

 そんな気分のとき、ここにくるんだ・・・・・・・・」

 

ミリーの横顔が朝日にあたってきれいだ。

 

「・・・・・私の秘密の場所。

 あんただから、連れてきたんだよ・・・・・・・」

 

「うん・・・・・・・・・ありがとう・・・・・・」

 

「必ず・・・・・・・・・・戻ってこいよ?」

 

「うん、またこの景色、二人で見ようね?」


100000人記念チェルト大量更新第一弾「海賊ミリー」編はこれで終わりです。

恒例のあとがきは、大量更新第2弾「竜の女王・ゾーマの過去・そして・・・・・・」編

第151話~第163話を更新し終わった後に書きますね。

ひきつづき、100000人記念をお楽しみください(^^)


第151話 世界地図

前ページ:第149話 「眠気」に戻ります

目次に戻ります

ドラゴンクエスト 小説 パステル・ミディリンのTopに戻ります