【第193話】

力の盾



ラダトームの武器庫で、私は、自分の武器を扱ってもらうことにした。

そのときに、兵士さんに、砂漠の街ドムドーラで、

魔法の盾が売っていることを聞く。



「魔法の盾がそこで売っているんだ」

 

「えぇ、数は少ないんですが、アレフガルドで最強の盾です。

 

 いや・・・それは、もちろん、伝説の防具に含まれている

 盾とは、比べ物にはならないんでしょうけれど・・・・・・

 

 残念ながら、このラダトーム城にはないのですが、

 その盾を天にかざすと、傷をいやし、闘志を高める盾らしく、

 力を与えてくれるので、文字通り、”力の盾”と呼ばれています」

 

「へぇ・・・・・・力の盾ね・・・・・」

 

魔法力だって、無限じゃない。

とくに、私みたいに、1人で旅をしているものには(はぐりんはいるけれど)

連れに、僧侶がいるわけでもないので、

自分の回復は自分で行わないといけないから

体力配分も結構、気になるのだ。

 

戦闘も、できる限りさけ、やむを得ない戦いだけ戦い、

できるだけ、力を制御しながら戦う、

もちろん、強い相手にはそんなこと言っていられないんだけれどさ。

 

だから、そんな盾があるのなら、是非手に入れたくなった。

とりあえず、砂漠の街ドムドーラに行くことにしよう。


 

「ほぉ・・・・・ドムドーラに行くか・・・・

 それもよいだろう・・・・・」

 

王様に再度謁見し、そのことを告げる。

 

「はい、伝説の武器防具の情報がない今、

 少しでも、それに変わる防具を手に入れておきたいと思いまして」

 

「そういえば・・・・

 たしか、かなり前だが、力の盾を求めにドムドーラに行った者がいたような気がしたな。

 な、大臣?」

 

「はい、たしか・・・・・オルテガ殿と申しましたかな?」

 

オ・・・・・ル・・・・・テガ・・・・・・・

私は、その言葉を聞いて、気を失いそうになった・・・・・



第194話 オルテガの噂

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