【第218話】

沈黙の洞窟


ガライの元を去った私は、王者の剣の原料である

オリハルコンの場所を知っているかもしれない

マイラの鍛冶屋と、勇者の盾がある沈黙の洞窟にいくか迷ったが

場所が近いことから、沈黙の洞窟に向かうことにした。

行きのように森の中で魔物と遭遇することもなく、

森を抜け、私は無事にその洞窟についた。



私とはぐりんは洞窟の中に入っていった。

松明に火をつけようと思ったが

通路の両脇には、最初から火がともっており明るかった。

まるで人が住んでいるみたいだ。


「意外に整備されているわね・・・・・・・」


洞窟と聞いていたし、今まで足を踏み入れた者は

今の時代では生き残ったものがないと聞いてたので

魔物の巣くっているところだと思ったのだが

魔物の気配はしなかった。

とくにトラップがあるわけでもない。


だが人の気配もせず、逆にそこが不気味である。

地下1階は特に何事もなかった。

沈黙の洞窟と言われる由縁はなんなんだろう。

そんなことを考えていたら、

さらに地下にいく階段を見つけた。



地下2階は地下1階と違って、明かりがともってない。

私は松明に火をともした。

ぼんやりと光がともる。


ん?

変だ・・・・・

なに、この違和感は・・・・・

何かが違う・・・・


そうだ、松明に火をともしているのに

火をくんでいる音がまったくしないんだ。

松明の火は勢いよく燃えているのに

まったくの無音状態なのだ。


そのとき、足に何かあたった。

はぐりんだ。

はぐりんが何か懸命に訴えかけているようだ。

しかし、はぐりんからの声は聞こえない。


なに?

私も声を出そうとしたが、

声は発せられなかった。


と同時に背中に激痛がはしり

私は壁にたたきつけられた。




第219話 トロルキング戦

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