【第220話】

先へ進め


沈黙の洞窟で、棍棒をもつ巨体な魔物に襲われた。

しかし、力の盾に救われ命拾いをした私。

稲妻の剣をふるい、どうにかしとめる。



骨折したところは、力の盾のおかげで

ある程度回復したが、まだ痛む。

完全に骨がくっついていないのかもしれない。


一度、洞窟の外にでてベホマを使い、完全回復しようと

来た道を戻る。


!?


階段がない・・・・・


なぜ?

今戦った場所から、階段までほんの数十歩だったのだ。

しかし、先ほどの戦いで気をとられているうちに

地下1階への階段がなくなっているのだ。


私はあたりを調べた。

壁の周りに階段のスイッチがあるのか?


しかし、しかけも何もなく、階段そのものが消えていたのだ。


"沈黙の洞窟にいって帰って来た人は今の時代では一人もいないでしょう"


ガライの言葉が頭の中によみがえる。

これだったのか・・・


地下1階では何もないと見せかけ、油断させ、

洞窟の魔力が宿って、さらに魔物が徘徊している

地下2階に閉じ込める。


先に進むしかないか・・・・・


私ははぐりんにジェスチャーで

先に進もうと伝える。


音が聞こえないから魔物の足音もわからない。

私は剣を抜き身にして盾を構えながら

神経を集中させて歩く。

何があってもすぐに対応できるように。

相手の殺気を感じ取って敵を察知するしかない。


しばらく細長い通路を進むと、広間に出てきた。

その広間の奥にまた先へ進む道が見える。


しかし、その通路をふさぐ巨大なものがいた。


第221話 5つの首をもつもの

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