【第250話】

4度目の再会


魔法力を全開にし、空中で動きを止めることにより

相手が予想できない攻撃を繰り出し、

隼の剣をはねのけた。


男は、すぐさま、距離をおいた。


「さすがに、驚いたぜ・・・・

 人間ができる動きじゃないな。

 あんな剣術は始めて見たぜ・・・・」


私は人間なのに・・・・

人を化け物呼ばわりするのに

ちょっと不快を覚えたが、それもそうかもしれない。

魔法力で、体を不自然の体勢で止め、

その体勢で剣で攻撃を放つなど、普通の人間にできるわけがない。

私だって初めてやったんだから。

ぶっつけ本番だったが、目の前の男に勝てた充実感はあった。


「人間相手だったら、今のあんたに剣術で

 勝てる奴はいねえだろうな。

 ・・・・・・とはいえ、魔族は別だ。

 魔族なら、魔法も使える」


そういうと男は背負っていたもう一つの剣に手をかけた。

おそらく魔法の力を帯びた剣なのだろう。


「まだ・・・・・やるの?」


「・・・・・・いや、やめておこう」


男は、背中の剣から手を離した。


「あんたの今の実力はわかった。

 ちぇ・・・・・これで、1勝3敗かよ」


「1勝3敗?

 私はあなたと以前戦ったことあるの?」


「まだ・・・・・わからねぇのか?

 俺だよ。

 カンダタ様だよ。

 シャンパーニの塔とバハラタの方で戦ったろ?」


「カンダタ!?

 ・・・・・・・・あの、カンダタなの!?」


第251話 出来るではなく、何をするか?

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