【第388話】

再ヒドラ戦


大魔王の島に渡り、最初に出迎えたのは三匹のヒドラだった。

ヒドラにに囲まれた私は、王者の剣を構える。




戦いに大切な基本を思い出す。

少ない動きで相手の動きを見切り、相手の行動を予測する。

予測は攻撃にも防御にもなり

攻撃を叩きこむときは、一撃で急所に入れ必ず息の根を止める。


私はあせらないよう自分に言い聞かせながら両足を少し開き

足場をしっかりと確保し、身構える。


私の後ろにいるヒドラが5本の首をうねらせながら襲ってきた。


ルビスの塔での暗闇の戦いは勘をより高めてくれた。


おかげで後ろに目があるわけではないが、先程のヒドラの攻撃もかわすことができた。

殺気だっている攻撃をなんなくかわし、

相手の勢いを利用してカウンターを狙う。

本体についているもう1つの顔に王者の剣で突きを入れた。


王者の剣は何の抵抗もなく、ヒドラの顔を貫き

紫色の血がとびちり、一撃で絶命させた。


既に弱点はわかっている。


仲間を殺されたヒドラ二匹は怒り狂い、

一匹は炎のブレスをはきつけてきたが、

私は横に飛び、炎をさけ、余波は勇者の盾を使い完全に防ぐ。


一匹のヒドラが炎の攻撃を見計らって

毒の沼地をすすみ、私を食おうとしたが

先程と同じ、首による攻撃をかいくぐり

相手の力を利用して一撃だけ相手の本体についている顔に王者の剣で突きをいれる。

悲鳴と共に、二匹目のヒドラをしとめる。


もう一匹のヒドラの攻撃がやんだ。

私は息を乱さず、最後のヒドラの方向に向く。

瞬時に二匹のヒドラをしとめることができた私は

ゆっくりと自らヒドラに歩んで剣を引き抜いたまま近づく。


威嚇である。


逃げてくれれば、それでよい。

以前ダースリカントはこれで逃げてくれた。

無用な戦いは避けたい。

しかし…ヒドラは自分の強さに絶対の自信を持っているのか再度襲ってきた。

…仕方ない。


最小限の動作でヒドラの攻撃を見切り、徐々に近づく。

用心のためかヒドラはその場から動かないで首だけを動かして攻撃をしてくるため、

先程のように相手の力を利用したカウンターは使えない。

王者の剣の切れ味は抜群であるが、一撃で倒すにはこの手の魔物には

「切り」による攻撃では長引く。


私は長い首の攻撃をかいくぐりながら

「突き」の体制をし、体にタメを作る。

そして敵の顔が見えたその一瞬、

右の拳に体全体の力を集約して、突きを繰り出した。

カウンターが使えない時の力不足を補う剣術の1つである。


私の全身の力を込めた突きにより

剣は深々とヒドラの顔に吸いこまれ、他の5本の首も

同時に力を失い、毒の沼地に激しくたたきつけられ沈んでいった。


第389話 魔王城

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