【第406話】

アークマージ戦3


アークマージは私以外にこの島に渡った者がいると言った。

キングヒドラが、その相手をしているということは命が危ない。

一度戦った私にはキングヒドラの強さがわかる。

すぐに加勢したいところだが、アークマージは強力な攻撃を繰り出してくる。

さらにアークマージは私を魔物と合成をする実験をしたいらしい。

そんな実験台になるのはごめんだ。




とはいえ、決め手にかける。

こちらが攻撃をしても、回避されてしまう。

魔法による攻撃、王者の剣による魔力攻撃は空間を渡る術で避けられてしまうし

剣が届く間合いにはなかなか近づかせてくれない。

ライデインは深い階層のため使えない。ギガデインは届くかもしれないが

既に三階も降りているので、天井を砕けるかが疑問だ。


どのように出たらよいか、こちらが迷っていると

アークマージの姿が消えた。


また空間渡り!

私は自分がいた場所を即座に離れた。

その場にアークマージの唱えたイオナズンの光球が通りすぎる。

これも危なかった…


先ほどは稲妻の剣で相殺できたが、

空間を渡り、どこに現れるかわからない敵には

イオナズンの方向が読めない。

そのため稲妻の剣による相殺はできず、避けるしかない。


私は姿を現したアークマージに王者の剣を再度ふるう。

魔力が解放され、巨大な竜巻が現れるがアークマージは姿を消した。


またすぐに私はその場を離れる。

しかし私の体は大ききはじき飛ばされた。

回避した場所にイオナズンを叩きこまれ、吹き飛ばされたのだ。

遅れてやってくる全身の痛み。


私はベホマを唱えながら、前を見る。

しかしアークマージはいない。

またもや私は背後にイヤな予感がして、とっさに前に飛んだ。

黒い剣の刃を持ったアークマージが剣をふるっていた。


”この攻撃をかわせるとは…フン、いい勘をしている…”


かろうじて、攻撃はかわせたが魔法も剣も攻撃はあちらが一枚上手のようだ。

私は体勢を崩しながらも、姿を現したアークマージにベギラマを唱えた。

しかしアークマージはまたもや空間渡りでそれを避ける。


姿を現した敵に攻撃をしても

ワンテンポ遅れるため、攻撃が回避されてしまうのだ。

どうすればいい。


第407話 アークマージ戦4

前ページ:第405話 「アークマージ戦2」に戻ります

目次に戻ります

ドラゴンクエスト 小説 パステル・ミディリンのTopに戻ります