【第91話】

大空へ


気持ちいい・・・・・・・・・・

今、私は不死鳥ラーミアの背に乗っている。

ちょっと恐かったけれど、ラーミアは私の思うとおりに飛んでくれる。

巫女の魂がラーミアにやどっているのだ。


ちょっと寒くなってきた。

私はラーミアの柔らかい羽に顔を埋めた。

その羽毛は、肌を包むように柔らかく・・・・・・暖かい・・・・・・・

毛布にくるまれているよう・・・・・・


ラーミアはネクロゴンドに向かってまっすぐ飛んでいるようだ。


「あっ、ラーミア、ちょっと待って!」


羽ばたきが遅くなった。


「まだ、バラモス城には行かないで・・・・・・・・・・

 まずは・・・・・・アリアハンに行って・・・・・・・・

 そして、次にロマリア・・・・」


私はラーミアに今まで旅をしてきたところを

まわるように指示した。


思い出をこの目にしっかりと焼き付けたいからだ。

ノアニール、ボルトガ、アッサラーム、バハラタ、ダーマ、ムオル、

スー、テドン、ランシール、エジンベア、ジパング、サマンオサ、

そして、最後にムーンバーク。


この半年、いろいろなことがあった。いろいろなことを学んだ。

「出会い」

「別れ」

「生」

「死」

「希望」

「絶望」

「愛」

そして、人々の

「願い」


アリアハンを出たときはバラモスを倒すと言うことより、

父さんの生死を確かめたいということの方が気持ちは強かったと思う。


だが、これらが、私を変え、私を勇気づけ、私を勇者にした。

いや・・・・・・・・

本当に勇者になるのは、これからだ・・・・・・・


「・・・・・・・・・・・・もう恐くない」


覚悟ができた。


「ラーミア、ネクロゴンドへ!!」


第87話~第91話の作品です。

今までの全作品の中で、自分では最高の出来だと思っています。

巫女さんをオリジナルストーリーと言うことで

勝手に殺してしまいましたが、

これにより、チェルトが死に対する恐怖に打ち勝つことで

本当の勇者に育つこと所を描いております。

(「出会い、別れ、生、死、希望、絶望、愛、人々の願い」

 これら一つ一つがチェルトに今までどう影響し、感じたかは、

 以前の作品に全て書いております。

 もし、覚えていないのがあったら、今までの日記を読み貸してくださいね)


それと同時に”生きること、死ぬこと”と言うのを

漠然と”言葉で感じ”るのではなく、

”気持ちを感じ”取って欲しくて

今回の作品を仕上げました。


ニュースで事故が起きて生死が盛んに騒がれていますよね?

ですが、言葉では

「かわいそう・・・・・」

といっていても、心からそう実感する人は何人いるでしょうか?


それは、「自分が死ぬ」と仮想したとき、

世界は自分と関係なく不変に動いていく、

でも、自分はこの世の出来事に手を出せなく、

墓場で一生地球が滅びるまでいる・・・・・・

そんなことを考えたときに、どうしよもなく、

やりきれない気持ちをでてくるのではないではないかと・・・・

(または、家族や最愛の人を実際に失った人)


死ぬことを考えても仕方ないよ。

楽しければいいじゃん!

私もそうだと思います。

そのため、人間は生きている期間必死生きようと思うのかもしれません。

楽しさを追求するのかもしれませんよね?


今回、この作品を書いた理由というのは、

全ての人とはもちろん言いませんが、

なんか、ニュースを見ていると若い人が(いや、年上の方も)、

ただ漠然と毎日を生きている人が多くいるように見えるのです。


そんな人達に、何か、これ!

といった趣味生き甲斐みたいのを見つけて欲しくて、

今回の作品を手がけました。


まぁ、たまにはこういうまじめで哲学チックな作品も書くってことですね。

きっと、ゲームだけやっていれば、勇者一人旅なんて

あっと言う間に(?)クリアしているのかもしれませんし、

やっている人も結構いるかもしれません。

でも、それだけじゃ、つまらないですもの。


せっかく、みなさんにこのページを見ていただいている以上、

「私だけにしか書くことができない作品」

をこのパステル・ミディリンで目指そうと思います。


そのため、のんびりとこの旅もやっていきたいと思います。

おふざけ(一人旅)だけというコンセプトだけで、

このDQ日記(小説)を終わらせるつもりはないので。

もちろん、まじめなことばかりだけでなく、チェルトの天然ぼけも

前面に押し出しますがね。(笑)

(なによぉ~、天然ぼけって! by チェルト)


さて、次回はついにバラモス城です。

長かったです。

まぁ、今のレベル(LV38)で、バラモス、倒せるとは思っていないので。(笑)

経験値稼ぎでもしています。

その間、バラモス城の様子をどうやって、小説風に書くかなぁ・・・・・・・

う~ん・・・・・・・・・全く文が思いつかない・・・・・・


第92話 バラモス城

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