【第115話】

血の結婚式


誘惑の剣にまつわる昔話を聞くわたし。

この剣を所有することは世界を所有する・・・・・

そのため、幾度もの戦が行われ、たくさんの命が失われた。

しかし、悲劇はこれだけでは終わらなかった・・・・・



「その剣は、わたしの母に引き継がれました。

 母はおじいさまの遺書に書かれたことを忠実に守り、

 この剣を外にいっさい出しませんでした


 しかし、この剣の魔力を知っているものはほっておくわけがありません。

 魔王バラモスがその一人です。


 バラモスは、ジパングを拠点とし、偽物の卑弥呼を使い、誘惑の剣で

 世界を統率しようとしたのです」


「やまたのおろちのことね」


「えぇ・・・・・・・・・

 そして、魔王バラモスは私たちの所に、誘惑の剣があることを突き止めたのです。


 私たちが教会で結婚式をあげている時でした・・・・・・

 晴れていた空が、真っ暗になり、魔王バラモスの配下達が

 教会に流れ込んできたのです。


 母と私たちを除くそこにいるものたちは魔物に皆殺しされ、

 母に誘惑の剣の在処を尋問しました。


 しかし、それでも頑固断ったため、母は・・・・・・殺されました。


 そして、私たちもその尋問をされようと言うとき、

 ジパングのやまたのおろちが倒された報告が流れ、

 誘惑の剣の探索は後回しになりました。


 魔王バラモスは私たちは、動物の姿に変え、去りました。

 その場で殺さなかったのは、きっとその子孫である私たちが

 剣の在処を知っていると思ったからでしょう。


 ・・・・・・・・しかし、チェルト様のおかげで・・・・・・

 私たちは、どうにか元に戻ることができました・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


第116話 複雑な思い

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