【第121話】

久しぶりのドレス


早く家に帰りたかったんだけれど、

王様の宴の誘いを断ることのできなかったわたし。

頼まれちゃうと、嫌とはいえないのよね・・・・

この流されやすい性格をどうにかしないと・・・・・・

結局、何も言えない私は、王様のお部屋の一室を

与えられて、そこで宴が始まる夜まで待つことにした。



「あぁ~今日、帰れると思ったのにぃ~」


王様から、与えられたドレスを着た私は、

ベットに座り、足をばたつかせた。


久々、ドレスを着ることができたのでそれはうれしかったけれど、

家に帰れなかったという思いのほうが強い。


「それに、お腹すいたぁ~」


一応、お菓子とか、部屋においてあるんだけれど

でも、宴ででるおいしいお料理、いっぱい食べたいから、

お腹、開けとくの。


え?

つつましくしろですって?


そんなの、わたしにいうだけ、無駄よぉ。

色気より、食い気だわ。

旅の間、ろくな物食べていないし、

せっかくパーティーに出るんだから、おいしい物いっぱい食べないと。


そんなこと言っているから、もてないんだろうですって?

余計なお世話よ。


わたしは、もてないんじゃなの!

もてるんだけれど、そういう暇がないの!


いや、もてるというのは語弊があるかもしれないけれど・・・・


い、いいじゃない!

人のことは、ほっといてよ!

ふんっ



「おぉ~!!!

 似合うのぉ~」


「ありがとうございます・・・・・・」


ほら、見なさい。

わかる人にはわかるのよ。


それにしても、誉められるのもまんざら悪いものではない。

フフフ・・・・


第122話 冗談?

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