【第147話】

親友の定義


ミリーが私のことをうらやましがっている。

でも、それって少し違うんじゃないかな?

私の視点が広いのではなく、

父さんの視点が高かったのか、もしくは、私は父さんの夢を

ただ、かなえただけ。それしか考えていなかったのかも。


「なんかさぁ、アリアハンにいた頃は私たち、同じだったのに、

 なんでこんなに今は違うの?

 って、自己嫌悪に陥ることがあるの」

 

「何で、そんなに私との違いを気にするの?

 人はそれぞれ違うんだから、みんな考えも違うと思うよ」

 

「・・・・・・・あんたがバラモスを倒したとき、

 本当にすごいと思った。

 でもね、それと同時に私は

 いったいなにをやっているのだろうって、思ったんだ・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「もしかしたら、ちょっと嫉妬しているのかな?」

 

・・・・・ミリーにこんなことを言われるとは思わなかった。

ずっと親友だと思っていた。

 

もちろん、それは今でもかわらない。

 

だけと、今まで、自分がよかれと思い、していたこと

それが身近な人間に少しではあるが

傷つけてしまっているのかもしれない。

 

親友という存在は、仲がよい、

何でも話せる仲という物だけでなく、

自分との違いをもっとも意識する・・・・・・

ライバル心とは意味が違うかもしれないけれど、

そういうものと紙一重の関係なのでは?

と思えてきた。


第148話 向上心

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