【第266話】

傭兵隊隊長の仕事


メルキドで、来る戦いのため、私はメルキドの一隊の

傭兵隊の隊長をすることになった。

私は、魔物との戦いの対処法、弱点の攻め方、

剣以外に、飛び道具の効果的な使い方などを

傭兵隊たちに教えていった。




今回の戦いは乱戦になるため、

弓矢やクロスボウは、最初の段階でしか、しかけられない。

あとは、剣と盾、魔法の戦いになるだろう。


人間は、ほとんど魔法を使うことができず、

魔法を使うものは限られている。


私が与えられた傭兵隊にも、

攻撃の魔法と、多少の守備魔法が使える魔法使いと

癒しの使いの僧侶が二人ずついるだけだ。


魔法使いの援護は貴重なため、彼らの能力をフルに発揮できるよう

戦い方を考えなければいけない。


もっとも、苦戦を強いられるのが、

前回の戦いでの、鳥類モンスターと、ドラゴン類だろう。


高位の力を持つ僧侶が同伴していれば、

ドラゴンの炎や吹雪から身を守るフバーハという、

光の衣を身にまとう魔法もあるのだが、

残念ながら、今回のメルキドの戦いではそれほど高位な僧侶がいない。

きっと、僧侶が、癒しの使いにかかりっきりになると思う。


私は二人の僧侶を呼び寄せた。


「あなたが、使える魔法は何があるの?」


「はい、初級的な魔法くらいしか使えないのですが、

 ホイミ、ニフラム、ピオリム、マヌーサ、ルカニ、ラリホー、キアリー、バギが使えます」


「そう、ありがとう。あなたは?」


「はい、私は、それに加えて、マホトーン、ベホイミ、キアリク、ザメハ、ルカナンを

 習得しています」


「わかったわ。

 あなた方の力は、きっと必要になるはず。

 直接バキなどの攻撃魔法は、きっと強度な魔物には通用しないし、

 マヌーサなどの幻影魔法も、今回のような乱戦では効果がないと思うから、

 遠距離にいる場合は、ラリホーを使って、敵を少しでも多く、足止めさせて」


「はい」


「そして、敵が戦士達の攻撃範囲内に入ったら、あなたたちは、戦士たちの後方で身を守り、

 ピオリムで、戦士たちの素早さをあげて。

 と同時に、魔法を使いそうな敵にはマホトーンを使い呪文を封じ、

 あとは、戦士達の回復に徹してください」


「わかりました」


次に魔法使いの二人を呼ぶ。


「はい、何でしょう?」


「使える魔法を教えて欲しいんだけれど」


「メラ、スカラ、ヒャド、ギラ、スクルト、リレミト、イオ

 ボミオス、ルーラ、ベギラマが使えます」


「わかったわ。ありがとう。

 あなたは、遠距離にいるときは、ボミオスを使って

 少しでも敵の素早さを下げてください。

 そして、そのあと、スクルトで、戦士達を守って欲しいの」


「了解いたしました。

 その他の攻撃魔法は?」


「できるだけ使わないで。

 魔法は無限に使えなるわけではないし、できるだけ、守備に回したいから。

 ただし、空から鳥類モンスターが空からせめてきたときは、

 すぐに片をつけたいから、戦士達のクロスボウと一緒に

 ベギラマで、打ち落として」


「わかりました」


「あなたは?

 どんな魔法を?」


「はい、私は付け加えて、マホトラ、メラミ、インパス、トラマナ

 ヒャダルコ、バイキルト、イオラ、マホカンタが使えます」


「かなり、多くの魔法が使えるのね。

 わかったわ。

 あなたも基本は同じ。

 ボミオスで、敵の素早さを落とし、

 スクルトで戦士達の守備を固める。


 そしてあなたは、私と一緒に行動して。

 私は、敵の本体につっこむから、

 もし、ヒドラなどのモンスターなどと戦わないといけないときに、

 バイキルトで助力してほしいの。

 場合によってはマホカンタも使ってくれると助かるわ」


「わかりました」


「カンダタは、彼のガードをお願い」


「了解」



私は、戦士と僧侶、魔法使いを組み合わせて

いかにたくさんの敵と戦えるかか知恵をしぼって、

指示を次々与えていった。


第267話 ドラゴン討伐隊

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