【第52話】

幽霊船


薄気味悪い煙と一緒に現れた、大きな船。

その船を見つけたと同時に、光っている骨が蒸発するように

とけてしまった。

・・・・・・・・この船の中を調べろってことなのね・・・・・・・


明かりもなく、船の中は薄暗い。

蜘蛛の巣があちこちにあり、たまに顔にかかる。

自分の吐息が聞こえるほど辺りは静かだ。

いったい、私はこの船で何をすればいいのだろう。

もしかしたら、オーブがあるのかしら。

それとも、別の物?

まさか、バラモスの配下がここにいるなんて事は・・・・・

いろいろなことを考えながら、船の中を当てもなく歩いていた。

ところが、


ミシッ


え?

なに?

きゃぁぁぁぁぁぁー!


「いったぁいぃ・・・・・・」

この船には地下があったようだ。

床が急に抜けて、その地下まで、落ちてきたみたい。

それにしても、まるまる一階分落ちたのに、傷一つない私って

なんて頑丈な体をしているのかしら。

まぁ、いいんだけれどね。

辺りを見渡す。真っ暗でわからないけれど、

ここは何かの倉庫のようだ。

手探りで出口を探す。

・・・・・・・あった。扉だ。

そこから外に出ると・・・・・・


第53話 愛の想いで

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