六月二日

天空城について、グランバニアで色々調べている。
ビアンカの捜索隊がエルヘブンを見つけたとき、近くの湖に沈む城を見かけたという報告があった。引き続き調べている。
六月三日

北の大陸に、はるか昔に封鎖された坑道というのがあった。何を掘っていたのか は知らないが、最後に古代の遺跡のような、大きな建物を見たものがいる。
その後不思議な力にたびたびみまわれて工事は中断。坑道閉鎖と同時に地殻変動で、 入り口は完全にふさがれてしまったという。もう二十年近く前の話だ。

天空の塔でいっていたのはこれに違いない。早速明日出発する。

六月七日

魔法の絨毯で洞窟の跡まで来た。
マグマの杖の効果は抜群だった。大地がうなり、入り口までの地面はすべてなら された。

本来ならば見取り図を入手したかったが、見つからなかった。今地下三階まで来 ている。
魔物が強く、苦戦している。しかし子供たちはトロッコに乗るときになると目を 輝かせる。

六月八日

洞窟内であった怪しい男、自称天空人のプサンと、天空城にたどり着いた。

天空城は水浸しで、ひどいありさまだった。
地下の動力室にいくと、この城を支えているオーブの一つ、ゴールドオーブがな くなっていた。何らかの事故で、天空から落下してしまったらしい。

ゴールドオーブは20年ほど前、幽霊城として有名なある城に落ち、一人の子供 に拾われた。僕だ。
そして父さんの死んだあの日あの現場、ゴールドオーブはよりにもよってやつら の手で粉々に砕かれてしまった。悔しさと憎しみが高まる。


とにかく、プサンの話では新たにオーブを作るしかないようだ。妖精の力を借り なくてはならない。妖精といえばポワンさまだ。何とかして連絡を取りたい。 なにか方法はないだろうか。


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