指令1

「ドンキーコングJr」を語り尽くせ


今日からお送りするファミコン魂、
前書きをアップしたところ、さっそく読者さんから
お声を頂いたので、ここに掲載しよう。

■hidemk2さん

ファミコン魂!!
もろに僕の世代なので今後が楽しみです。
スターフォースでコントローラーの丸ボタンの部分が認識しなくなったものです。
ああ・・懐かしい!!
ちなみにまだ現役で動いてます。
ディスクシステムやファミリーベーシックもなぜか持ってます。
FFⅡ・Ⅲ(特にⅢはファミコンのみプレイ可能)無理やりソフトを
こじ開けて中のボタン電池を交換して遊んでいます。

さっそくのアツき「ファミコン魂」からの読者さんの声が届いた。
このコーナーでは、アツきファミコン魂を取り戻した隊員の声も
随時紹介していくつもりだ。

それにしても「ディスクシステム」懐かしい!

まずは「ディスクシステム」の補足説明をさせてもらいたい。
ディスクシステムとは、ファミコンの周辺機器のひとつで、
ゲームソフトをフロッピーのようなディスクに封印したものである。
1986年に15000円で発売されたもので、かなりのヒット商品である。
ディスクシステムの第一作目は「ゼルダの伝説」であり、
今では、ハードを変えて名をとどろかせているゲームである。
他にもスーパーマリオの続編、スーパーマリオ2なども
この媒体から発売をしている。

次に「ファミリーベーシック」とはファミコンに専用のカートリッジを差しこみ、
拡張用コネクタに付属のキーボードを接続すると、プログラム言語であるBASICが動くというものだった。
これにより、自分でゲームを作ることができ、当時ひそかに話題になったのである。
開発は任天堂、シャープ、ハドソンで1984年4月に任天堂より、当時のファミコンと同価格14800円で発売された。


さて本題に入ろう。

ファミコン魂、第1回は「ドンキーコングJr」を送る。
最初、メジャーでわかりやすいスーパーマリオやドラゴンクエストを
語ろうとも思ったのだが、もちろんこれらのことも
後には語ろうとは思う。
ただ、このコーナーは100人の一般向けに受けるネタではなく
10人のマニアックな大人のファミコンユーザーに受ければいいのだ。
ファミコンに情熱を向けた大人が
今は忘れてしまった熱い「ファミコン魂」を取り戻すのが目的である。
マニアックかつアツクかたるのが趣旨だ。
それを心してついてきて欲しい。

ドラクエなどを語る時も後にあるだろうが
それはまたの機会ということで
私がファミコンと一緒に初めて手にいれたソフト
ドンキーJrを本日は思う存分語らせて頂きたい。

ファミコン初代作品「ドンキーコング」の
2作目で、ファミコンとしても2つ目の作品にあたる。

この作品は親のドンキーコングがさらわれてしまい息子の
ジュニアが助けてるという親孝行物語である。
これだけで泣ける話ではないか。

そしてこのゲームで最も注目すべき点は
「マリオが悪の親玉」であるということだ。

マリオと言えば、皆さんもご存知のスーパーマリオでは
悪のクッパを倒しに行く正義のヒーローである。
そのヒーローがこの作品では
静かなジャングルでひっそりと暮らしていた
ドンキーを密売しようとオリに閉じ込め、拉致監禁したのである。
マリオは鞭まで持ち、手下を操りドンキーコングJrを
抹殺しようとするのだ。

極悪非道な行い。

マリオにも語られたくない過去があったのだ
何故正義の味方である彼はそのようなことをしたのだろう。

一つ考えられるのは彼もまだヒーローになる前は
会社で働く一人のサラリーマンだったのかもしれない。
しかしバブル崩壊、そしてこの不景気、
野球で言うところの戦力外通告(リストラ)を受け
世の中のことがどうでもよくなったのだろうか。

もう一つ考えられるのは「復讐」である。
スーパーマリオではヒロインの「ピーチ姫」がいたが、
マリオにはその前に付き合っていた女性がいたのは
あまり知られていない。

ファミコン第1作目のドンキーコングでは、マリオが主人公で
悪のドンキーコングにさらわれたレディを
助けにいくというストーリーであった。
以前彼女をさらわれたうさばらしとでもいうべきか。

大人げない!
やられたらやり返すというのでは子供ではないか。

そんなマリオの悪行とドンキー親子の愛情を描いたこの作品であるが
このゲームは4面構成で
1面はツタを登っていき極悪人マリオが張り巡らせたワナを
ドンキーJrが交わしながら頂上を目指す。

ドンキーJrの唯一の武器は「果物」である。
ステージに置かれている果物を触ると
果物が落下し敵を倒していくものである。
果物を落とすだけで400点という得点がもらえるが
その果物で敵を倒すと800点がもらえる。

問題はここからだ。
一つの果物で一匹の敵をやつけるのはそれほど難しくない。
このゲームの醍醐味の一つはこの果物1つで何匹の
敵が同時に倒せるかというものだろう。

点はどんどん加算さえ2匹を倒すと1600点、
3匹同時に倒すと2400点と加算されていく。
一匹の果物で4匹の敵(3200点)を倒すのは至難の技だ。
これを狙ってできるものはドンキーマスターである。
1面ではほぼ不可能といっていい。

2面は鳥が飛び交うジャングルを進んでいく。
この鳥も極悪人マリオがけしかけてくる敵だ。
飛んでくる鳥も厄介だが
どうみても持って飛ぶには大きすぎるだろうという
石を落下させてくる。
無論この落下石に当たればアウトである。

そして、この石、ちゃんとしたTVで見ると
落下した石は灰色の石に見えるのかもしれないが
古いTVで色が変色して見えるとピンク色の石に見える。
我々子供達は、このピンク色の石が
鳥の下痢をしたフンに見えてしまうのだ。
石が当たりドンキーJrが死ぬと

「うわ、汚ね、下痢フンに当たった」

そう言って子供達はしゃぐのである。
子供達はバカである(私も含めてな)
お食事中の方は勘弁願いたい。

また2面はスーパーマリオの時にもあったが
タイミング良くAを押せば大ジャンプできる「ジャンプ台」が存在する。
これが元祖ジャンプ台である。

本来であれば、ジャンプ台を乗り越えた後、
ツタを登ったりしてさらに上を目指すのだが
上記の大ジャンプを使うと、
失敗すれば即死なのだが成功すれば
一気に上に行きショートカットすることができる。

後半の3面と4面で難易度が優しいのは4面の方だろう。
4面は6つの鍵がありそれを全部はめると
マリオが落下しドンキー親が助かるというもの、

難関はその前の3面だ。
ネオンで照らされたようなど派手な床とはしごで構成されていて
途中スパークと呼ばれる電気でできた玉が飛び交う。

これも極悪マリオが作るワナの一種なのだが、
電気の塊がまるで意志を持つようにドンキーに襲いかかってくる。
こんな科学兵器を作る手間と労力と金があるのなら
ドンキーコングを捕まえて密売する必要もないだろと思ってしまうが
下にいるスパークはジャンプすれば飛び越せるが
上にいるスパークは下に落ちてくるタイミングを見計らって
通りぬけなければいけない。

最も厄介なのが上からも下からもスパークが来たときで
ジャンプしてもやられるし、通りぬけてもやられる。

さらに逆方向に逃げてもスパークのほうが移動速度が早いので
追いつかれてほぼ100%やられる。

そんな時唯一の回避方法がある。
果物があるとき、上のスパークが果物に重なった瞬間果物に触れるのだ。
死んでしまう確率のほうが高いがうまくいけば、上にいたにスパークが
果物で撃退され、下のスパークもまとめて退治できる。
野生の勘と度胸が必要である。

そして再上段にはスパークの親だまがいる。
見かけは普通のスパークとかわらないが
スピードが他のスパークの3倍くらい早く
ぼっとしているとすぐにやられてしまう。

そのスパークをジャンプで交わしてゴールに到着すれば
クリアなのだが、ツウは高速移動するスパークの軌跡を
脳裏に焼きつけた後、目をつぶって欲しい。

その後、ゴールに向けて猛ダッシュ、
スパークが来る軌跡と時間を頭の中で計算して
目をつぶって回避してもらいたい。

たまに、悪玉マリオがもう一匹スパークを生成して
二匹で挟みうちでドンキーを撃退してくることもあるが
それも目をつぶってかわせるようになればあなたもアムロ・レイの仲間入り
いつでもガンダムに乗って敵のファンネルをかわせるはずだ。