第3幕 どんでんはおでんにも使えるなんてデンデン知らなかった!!(ブーイング)

 

総勢11名からなる大行列(でも隊列はバラバラ())熱海の商店街を歩いていた。

目的は昼飯である。

全員集合したことだし、昼飯になったということで、宿へ行く前に昼飯を済ませようということになったのであった。

が、なかなか店がない!!

商店街故、少し歩けば棒に当たるが如く飯屋なんぞあるかと思ったのだが…。

時折点在する飯屋は高い物ばかりだし…(鰻丼2000円。こんなの食えません())そろそろ商店街も抜けてしまう。

どうしたものか…と考えていると、蕎麦屋を発見。

が、この大人数が入るにはいささか(某家庭的アニメに出てくる作家さんとは無関係())不安である。

そこでまずは、安田さんが店に入り、11人全員が入れるかどうか聞く。

30秒後、安田さんが出てくる。どうやらオッケーのようだ。

二階があるらしい。

なるほど、狭いスペースに人を多く入れるのに縦の建設は重要だ。

今日の都心の高層ビルかを見ればわかる。

どうやらここの蕎麦屋は、その都心のあり方を実践しているようである()

安堵して店に入る11名は、早速2階へと上がる。

座敷であった。

う~ん。

蕎麦屋らしく和風でよろしい。

半分ずつの別れ、席へと着く。

そして早速メニューを見て各自選ぶ。

注文。

どうやら関西遠征隊はうどんを多く頼んでいるようだ。

関東と関西のうどんは違いが大きい。

その全てがに帰結しているのだが。

端的に言えば、関東の汁は黒、関西の汁は白、とでもいうべきか。

関東の汁は店によってはうどんがやや黒く染まるほどに色が強い。

一方関西の汁は底が見えるほどに透明感があるのである。

味はもちろん関東の方が濃い

そういえば古の話に、織田信長の味覚の話がある。上京した信長が、京都において一流と称される店で食事をしたそうである。

店の店主は天下に聞こえた織田信長公に粗相がないよう、一所懸命に腕を振るう。

そして出て来た料理を信長は食した。

…が信長はこれを不味い!!

味が薄すぎる!!

と言い、店主を厳しく叱咤した。

そこで店主は申し訳ありません。

今一度作り直します故、どうかご勘弁のほどを…と許しを請い、もう一度作り直した。

今度の料理は、京都の料理の作り方を全く無視した、非常に味を濃いものを作った。

そして今度出て来た料理を信長が食すと、今度は美味い!!

と言い、満足したという。

ここで、店主曰く、「さしも信長田舎者であったか…。」

この話から見てわかるように、やはり上品な料理とは、薄味を楽しむもの…のようである。

もっともはその定義からいうと完全に田舎者の類であるが…()

話がそれた。

元に戻すと、その話からもわかるように、関西方では、代々味が薄い物が好まれ、京都以西から離れれば離れるほど、味が濃くなっていく傾向にあるようだ。

今回の旅行において、M365さん、藤原光成さん、小樽さんの関西遠征組三者は関東のうどんを食すのは初めてだという。

もっとも小樽さんはカレーうどんだったが(^^;;

しばし談笑の後、うどんが運ばれてくる。

奇異な目と共に、うどんを口にし、汁をすする。

その感想は…やはり辛い!!だそうだ。

ちなみにも両親が九州人の関係で、関西のうどんを良く口にする…というか関東のうどんを口にする機会というのはほとんどない。(事実この日も蕎麦であった。)

関西の定義からすると、やはり味は濃く感じられた。

まああくまで関西を定義として考えるなら場である。

関東を定義とするならば、これでもやや薄い方であるが。

もっとも美味い不味いを定義とするならば、カツオ出汁がよく効いており、なかなかであったが。

ともあれ、関西遠征隊にとっては良い経験になったことであろう。

またここでの関東組といえば、森田さんが

飯といったら、ご飯でしょう。

と言い、カツ丼を頼んだことと、そして何よりネタなのがスペアリブさんが頼んだ納豆せいろ。

水戸人の誇りをかけて頼んだそうだが、その味に沈黙。

二度と忘れられない味。

だそうだ()

昼食が終了し、次は宿での食料買い出し。

熱海駅前まで戻り、駅前のファミリーマートで買い入れということになった。

食料組と、酒購入特別部隊(笑・隊員:BCGさん、藤原さん、)とで別れ、それぞれ購入ということになった。

食料組がいろいろ買い込んでいる間、酒購入特別隊悩んでいた。

現在あるのがBCGさんが持ってきた2本

後をどうするかである。

ウィスキーにするか、ビールにするか、はたまた焼酎と割る物を購入するか…。

決めかねていたので、外で荷物番をしている方達にも意見を聞こうということになった。

そして意見を聞いたところ、酒を飲むという方はくっぴーらいむさんお一人。

日本酒が行ける、とのことで、その意見を入れ、菊正宗を購入する事となった。

ここで藤原さん、

よし。このお代は私が持ちましょう!!

おお、なんと剛気な!!

その申し入れを容れ、ここは藤原さんにお任せした。

ありがとう藤原さん!!!

買い出しがすみ、いよいよ宿へ向かうことになった。

ここから宿へは、バスorタクシーで行くのがベストだそうだ。

方向は来の宮駅を抜け、有名な熱海梅園方向へ…。

とそこへちょうどいい具合にバスが止まっていた!!!

しかも普通のバスとは違い、復刻しレトロな感じを醸し出しているバスであった。

行き先も梅園を経由とある。

これはちょうどいい!!

バスの入り口付近まで行く。

が、ここで驚愕した。

このバス、どう考えても

定員が15名ほどの小さな物であったのだ!!!

しかも先客がすでにおり、どう考えても11名は乗れそうになかった。

残念。

乗れればネタ()、あ,いやもとい良い思い出になったのに…。

しかし全員乗れないのならば致し方なし。

我々は諦めざるを得なかった。

じゃあ、他のバス停へ行こうということになる。

…が、どのバスに乗ればいいのか全くわからなかった()!!

するとすかさず、

「じゃあバスの運ちゃんに聞いてみましょう。」

と言い、先ほどのレトロバスに向かって歩き始めた男がいた!!

何を隠そう、藤原さんであった!!

やはり剛気な男だ!!!

藤原さんの剛気な行動によって、乗るべきバスが判明、そのバス停に向かって歩き出す一行であった。

バス停着。

まだバスは来ていないようだ。

次のバスはいつだ?と思い時刻表をのぞき込んで驚愕した。

バスはつい2,3分前いってしまったばかりであった!!

しかも次のバスは30分後にしか来ない!!

何というツキのなさ。

やはり一行の中には誰か罰当たりがいるのであろう。(だからじゃないって!!!)

すぐにバスを諦め、タクシーで行こうということになった。

この人数で頭割れば、バスと大してして金額は変わるまい。

ましてや宿の前までいってくれるのだから少しぐらい高かろうと、そっちの方がいいだろうという結論に至る。

我々はバス停を離れ、駅前のタクシー乗り場まで戻ったのであった。

タクシー乗り場前まで行き、宿がどの辺か確認していると、不意に

赤い羽根共同募金にご協力お願いしま~す。

高校のボランティア活動をしているのか、制服に身をまとった女の子が我々に向かって募金を呼びかけてくる。

私は募金という行為はほとんどやらない。

ただでさえ赤貧なのだ。

人にやるほどの金など持ち合わせていない、というのが理由である()

私は当然のように断ったが、パステルミディリン一行の中には、これに応じる剛気な者がいたのであった!!

やはり藤原さんであった。

なんと!!

藤原さんにはこの場を借りて、「剛気皇」の名を進呈しよう()

その勲章は赤い羽だ(核暴)!!!

(後日談:藤原さん曰く、赤い羽、中華料理屋ですでになくなってました(爆))

他にも、何名かの方々がこれに応じておられた。

う~む、皆さん金持ちじゃのう。

募金事件()も一段落、我々は4・4・3に別れ、タクシーに分乗した。

は先頭のタクシーに乗ったのだが、このタクシーの運ちゃん地図を見せて、住所を告げたのだが、

わからん。いってみてもないかもしれんぞ。

と答えたのであった。

オイオイ、大丈夫か!!

後続タクシーならば、刑事ドラマ張り

あの車を追ってくれ!

ですむ事だが()、先頭タクシーは、わからんでは困るんだぞ!!!

少々不安な私達を乗せタクシーは走る。

来の宮駅を通過、熱海梅園(ここは実は私は行ったことがあるのである。もう2,3ヶ月もすれば、綺麗な梅を咲かせることだろう。)横を通り、山道をひた走る。

オイオイ、こんなところに本当にあるのか???

こっちまであるのかどうか不安になってきた。

不意に、狭い路地に入る。

そこに目的地はあった。

ログハウス調の何ともいえない、いい感じを醸し出した大きめな家。

これぞ我々が泊まる宿

カパンナ コダマ

であった。

紆余曲折があったが、何とか我らは目的地へとたどり着いたのであった。


第4幕 「冒険者の宿」へ行くのぉ~~