第4幕 パステルミディリン弱点記

 

東京タワーなど上るのは何年ぶりであろうか。

もう10年近くぶりであろう。

ちなみに前回は、エレベーターを使わずに、階段で上った記憶がある。

あのころは元気だったな~()

それなりに疲れたはずだが、へとへとになってもうダメ~といった記憶はない。

今だったら半分も行かずに根を上げそうだ()

ちなみにこの階段の使用は5年ほど前に廃止になってしまったらしい。

やはり使い減りが激しくそこかしこに破損が生じてしまったのだろうか?

ともあれ非常に残念なことである。

そういったわけで、エレベーターで真ん中当たりに位置する第1展望台へと向かった。

このときまたもネタ的事例発生!!

何とBCGさんが1人、我々と別のエレベーターに配されてしまったのであった。

無念也BCGさん。

上についてもそのまま見捨てていく様なことはしないので安心してくれ!!()

ところで、東京タワーは、展望台が2つある。

一般的なこの第1の他に、更に上の大体高さにして東京タワーの2/3ぐらいのところに位置する第2展望台がある。

ちなみにそこへ行くには、第1で降りた時点で更に金を払わねばならない。

何とあこぎであろうか!!

800円強もとっておきながら、更に金を取るとは!!

もちろんこのときの我々は上らなかった。

第1展望台へのエレベータの途中、ふと横を見てみると安田さんがいた。

心なしか緊張しておられるように感じた。

そういえば安田さんって高所恐怖症だったっけか。

そのことを告げると気丈に振る舞われておられたが、内心そうでもあるまい。

とりあえず存分に、タワーより直下の光景楽しんでいただくとしよう ()

第1展望台着。

エレベーター所要時間は1分弱か。

これだけで800円強かよ…。

まあ愚痴っても仕方ない。

ここからの景観を大いに満喫しようではないか。

その景観はというと、夕暮れ時ということもあり、すでに都内は各所がライトアップされ、かなり美しいものであった。

こうしてみると東京タワーからの景色もなかなか捨てたものではないな。

ただ惜しらむべきは、男10人であること。

ははは。

今度来る機会があるのならば、その時は彼女と来たいものである()

…見通しは暗いな()

景色について残念だったのは、都内はともかく、その先の方は雲がかかってしまっていたため、遠方の方の景色が見れなかったことであろう。

ちょうど時間は日が沈んだ直後。

富士が見えれば、さぞかし美しい赤富士の姿を堪能できたことであろう。

残念だ。

などと思いに耽っていると、隣に一組のカップルが来た。

ふ~ん。

まあ良くある光景だな。

などと思って再び夜景に目を移す。

と隣から声が聞こえる。

アレが天王州アイルだよ。

ふ~ん。

ん?

ちょっと待て。

こちらは内陸側だぞ。

天王州アイルって完全に海沿いの場所にある建物だ。

こんなところにあるわけがなかろうが。

内心、思いっきり笑ってしまった。

ついでに、カップルどもなんかにゃ負けてね~ぜという優越感も()

で、その天王州アイルがある海側へと移動。

お台場にある世界最大級の観覧車と、レインボーブリッジが見える。

観覧車はこのライトアップは素晴らしかった。

刻々と変化するそのライトアップの形と色。

恐らくこのとき東京タワーから見えた全ての建造物の中で一番綺麗なものであった。

そして向かってその右方に位置していたレインボーブリッジ

橋に沿ってこちらもライトアップが施されており綺麗であった。

と、ここでそれを見て一つ気付いた。

橋の背丈の部分のライトアップはこれはちゃんと施されたものであろうが、橋の道の部分はこんなにもライトアップされていたっけか?

それにずっと橋が終わっても続いている…。

ふと疑問に思った私はもう一度よく見てみる。

何と道路部分のライトアップはこれは車のライトであったのだ。

レインボーブリッジは相変わらずの渋滞を起こしており、それによって止まっている車が発するライトがこうも美しくレインボーブリッジを彩るとは。

何とも皮肉なことである。

渋滞する車のライト。

これも充分夜景を作る材料となり得るという事実をこの日知ったのであった。

東京の夜景を満喫した我々は、再びエレベーターを使い展望台を降りる。

この際何とエレベーターを操作していたのは男の従業員であった!!

なめとんのか~東京タワーよ!!!

エレベーターを操作するのはエレベーターガールと決まっているのだ!!!

この仕事で男に用はないのだ!!!

以後東京タワーにはこのことを重々検討是非改善してもらいたいものだ。

そしてビルを出る。

再びヤツと闘わなくてはならない。

今度は脱出戦である。

突入の時以上に壮烈な闘いをせねばなるまい。

先ほどは不戦敗という不覚をとったが、今度はそうはいかぬぞ

さあかかってくるがよい!!

と意気込むが、もはやヤツの姿はそこにはなかった

ふ。

俺に恐れをなして逃げたか!!()

ともあれ無事に脱出することに成功したのであった。

ここからは、月島にて夕食にもんじゃ焼きを頂く予定となっていた。

どうやって月島まで行くか、ということで、浜松町に戻り山手線にて有楽町、そこから地下鉄有楽町線にて月島という案と、ちょっと歩いて地下鉄日比谷線神谷町に出て、そこから地下鉄を乗り継ぎ月島へ向かう案の2案が出た。

まあ距離にしてみれば、浜松町へ戻るのも神谷町へ行くのも大体同じくらいの距離であるから、その点については別に憂慮する事はなかった。

だが運賃についてはJRを利用した方が、ややこしくなくていいが、使う電車の種が違うため、2度初乗り運賃を払わなければならない。

一方、地下鉄のみであれば初乗りは1回ですむ。

このことが決め手となり、我々は神谷町まで歩くこととなった。

その行軍中、東京タワーをふと下から見上げる。

非常に美しい。

たかが東京タワー。

されど東京タワー。

夜景も良かったが、東京タワー自身もこのような美しい姿を見せるのだなと感動した。(このときの藤原さん談:崩れ落ちて来たら、我々が下敷きになる図が目に浮かぶようだ())

M365さんが、土産物を買ったとの話が出た。

どうやら安田さんの意見を容れ、東京タワーの貯金箱を購入したらしい。

う~むいつの間に。

で、東京タワーのプラモデルは購入しなかったとのこと。

虚脱感を味わうのもまた漢と思っただけにこれは残念だ()

神谷町駅着。

このとき時間は午後5時半過ぎ。

次の日学校がありどうしてもこの日中に帰らねばならなかったM365さんの帰りの新幹線の最終発車予定時刻は午後8時過ぎ。

故に少なくとも、午後7時半頃までに上野にある荷物を回収して東京駅に入らねばなるまい。

今から月島へ行きもんじゃ焼きを食べるとすると、それに間に合うかどうかは非常に微妙なところである。

この場所で討議(第1回神谷町会議()第2回は存在しません(核爆))した結果、もんじゃ焼きは無念ながら諦めることとなった。

では、その代わりにどうするか。

東京駅周辺で喫茶店を探し時間まで適当にだべる。

上野周辺で何か店を見つけそこでだべる。

コンビニで何か買っていき、上野公園の西郷どん(鹿児島弁では「せごどん」と読む。)の前でだべる、と諸々の案が出たが、結局この中より、上野周辺で店を探そうということとなった。

ここから上野までは、地下鉄日比谷線で1本である。

乗り換え無し。

う~ん、楽ちんだ。

途中、スペアリブさん御就寝。

そりゃそうだ。

昨日からあれだけ動き回った上、昨日は一睡もできなかったらしいからね。

ご苦労様。

束の間の休息を…。

約15分。

電車は上野に到着。

とりあえずJRの駅M365さんの新幹線の切符を購入しに行く。

同時に正確な新幹線発車時刻もつかんでおく必要があったからだ。

緑の窓口へ行くと、そこはこの時間にもかかわらず意外にも結構な数の人に溢れていた。

季節柄これからスキーに向かう人たちであろうか。

それとも時間帯がら、家に帰る人たちであろうか。

その中に購入書を書き終えたM365さんは並んだ。

ちょいと時間がかかるかな。

その間私はあらいさんとプロレス談義。

あらいさんは、MLでしばしばとプロレス談義に花を咲かせてくれるグレート・カマさんと共にプロレスを見に行くなど、実は相当なプロレスファンでもあったのだ。

このときの話題は全日のジュニア戦線

何でも今度、ここのところくすぶっていた菊池毅が王者小川良成に挑戦するらしい。

かつてはライバル同士として幾多の勝負を繰り広げた二人。

ここでも、いやこれを契機に今後大いに名勝負を繰り広げて、全日ジュニア戦線をもっともっと活性化させて欲しいものである。

などと話しているウチに、M365さんが戻ってくる。どうやら切符は無事にとれたようだ。

それによると新幹線の発車時刻は午後8時49分。

良かった。

まだしばし時間はあるようだ。

一安心と共に、我々は、もんじゃに変わる夕食処を探すこととなった…


第5幕 「別れの時」へ行くのぉ~~