九月十六日

ポートセルミに戻る。

久しぶりにヘンリーの話を聞いた。王の補佐役について最初にしたことは、”ニ セ太后討伐の重要な功労者”マリア閣下を丁重に修道院に送り届けることだった らしい。よくやるよ。


2、3日ここですごしてみる。

九月十七日

伝説の勇者にあったことがあるというじいさまにあったので、一杯おごってあげ たけれど、何と昔の父さんの話だった。父さんは勇者を捜して旅に出たというの に、その当のものが本人だったなんて冗談にもほどがある。
ただ、ふと、10年も経ったら僕もこんな風に語ってもらえるだろうか、と思った。



よく魔物をつれて歩いているので、いつのまにかモンスター使いということにさ れてしまった。さすらいのたびびとのほうが格好いいと思うけれどもなあ。

九月十八日

明日からはしばらく船も着かないようだ。今までも特に収穫はないし、埒があか ないので、西の方にある町に行ってみようと思う。旅の呪文の話も、どうもそこに関係しているらしい。今日は旅の準備をした。ピエールとチロルの装備を整えてあげると喜んでいた。

ところで、ピエールとチロルの意思疎通はどうやっているのだろう?仲良くやっ ているのだろうか?ピエールはまあ無口だけれども一応買い物できるくらいは話 せる。チロルはうなって感情を示すだけでしゃべれない。妖精の村にはしゃべる スライムがいたし、でも戦闘中はなしかけてくる魔物なんて見たこと無い。



考えてもしょうがない。もう寝よう。


次のページへ
表紙へ
パステル・ミディリンのトップページに戻ります