【第229話】

時を待って


沈黙の洞窟で激戦をくぐりぬけた私。

魔王の爪あとの奥底で勇者の盾を見つける。

そこではぐりんは、奇妙なことを口にした。

「アレフガルドに以前来たことがある・・・・」


どういうこと?

はぐりんは、ネクロゴンドのあたりで生まれたんじゃないの?



洞窟の奥底では魔法が使えたため、

リレミトを使い、洞窟から帰還して、

近くの泉で体のよごれを落とすことにした。


血みどろの格好で、街中には入れない。


はぐりんも私もよごれを落として、

一休みした。


はぐりんはすぐに寝てしまった。


沈黙の洞窟での出来事が思いだされる。


「アレフガルドに来たことがあるって・・・

 どういうこと?」


「う〜ん・・・・わからない・・・・


 でも、見覚えあるんだ・・・・


 さっきのサラマンダーと戦って

 チェルトがやられそうになって

 ボクの体が光って・・・


 それからなんだ。変な気分で・・・・」


そのあと、あの陽気なはぐりんは黙りこくってしまった。

それから無理に聞くことはやめた。


まだ、今はその時ではないのだろう。

はぐりんが自然に思いだすのを待つことにした。


さて、これから、どうしようか・・・・・

やはり、王者の剣のことを知っているかもしれないという、

マイラにある鍛冶屋のところにいくことにするか。


再度、ラダトームに戻り、沈黙の洞窟で使った薬草や水を

補充したあと、私はマイラの村へ向かった。


第230話 温泉の村マイラ

前ページ:第228話 「失われた記憶」に戻ります

目次に戻ります

ドラゴンクエスト 小説 パステル・ミディリンのTopに戻ります