ひのきのぼうといえば、DQ世界最弱武器の代名詞のようなものだが、見逃されがちな事実がある。
ひのきのぼうの圧倒的な強靭さである。
レベル99の屈強なる戦士が、DQ世界最強の硬度を誇るメタル系スライムに叩きつけても、ひのきのぼうは決して折れることがない。地獄のような業火を浴びても、決して燃え尽きることはなく、焦げつきすらしない。
攻撃力こそ最低レベルであるが、その耐久性は最強の剣にも劣らぬほどなのだ。
ひのきのぼうのこの強靭さが、どのように実現されているのか。今回は、この謎に迫ってみよう。
仮説1 魔法がかかっている。
耐久性を著しく強化する魔法がかかってるとすれば、話は簡単だ。
野ざらしにしていても決して劣化しないことも、魔法がかけられているとすれば、説明がつく。
しかし、そのような高度な魔法がかかっていれば、当然値段に反映されるはずだ。魔法をかけてもらうには、人件費がかかるのである。
DQ世界の武器防具を見てみても、特殊な魔法がかかっているものは、値段も高い。
というわけで、この説は、ひのきのぼうの圧倒的な安価さと矛盾する点で、難がある。
仮説2 特殊なコーティングで加工されている。
耐久性を著しく強化する特殊なコーティングがされているとすれば、あの強靭さも説明がつく。
DQ世界の武器職人のこだわりの一品というわけだ。
でも、それだけの手間をかけたなら、当然価格にも反映されるはず。あの安価さとは矛盾するだろう。
仮説3 実は「ひのき」ではない。
ひのきのぼうの原材料は、実は「ひのき」ではなく、安価かつ圧倒的な耐久性をもつ何らかの樹木であるという可能性が考えられる。
もしそうだとすれば、DQ世界の武器屋には、「不当景品類及び不当表示防止法」違反の疑いがかかることになる。そのうち、公正取引委員会から、是正勧告が出るかもしれない。
それはともかくとして、なぜわざわざ「ひのき」といういかにも弱そうな名前をつけたのだろうか? やっぱり、質感かな?
仮説4 実はライトセーバーだ。
物質的な外観は見せかけで、実態はスターウォーズのライトセーバーみたいなもんだという可能性も否定しきれない。
これなら、炎を浴びても燃えることはないし、何に叩きつけようと決して破損することはない。
しかし、ひのきのような外観をたもつライトセーバーをDQ世界の技術で実現するとすれば、それは高度な魔法ということになろう。
とすれば、どう考えても、値段が高くなるとしか思えない。圧倒的な安価さと矛盾する。
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