Story of Libral 1章-旅立ち- 1-8エケラス盗賊団
 

Story of Libral
(Kathieさん投稿)
序章

ストーリー設定
1プロローグ
2-三年後
3-城下町へ
4-稽古

5-邪悪な鼓動

6-混乱
7-故郷の落日
1章-旅立ち-
1-1落ち延び
1-2新たな旅立ち
1-3ティコ山脈
1-4プロシマ王国
1-5アルベル村
1-6ゼフィール一味
1-7ゴールドマンティスの巣
1-8エケラス盗賊団

Story of Libral 1章-旅立ち- 1-8エケラス盗賊団


ゼフィール「お前達...話はこいつから聞いた。随分と勝手なマネをしてくれるじゃないか...
義賊で名を馳せたエケラス盗賊団の名が廃るわ!馬鹿どもが!」
ゲイル「ケッ!何が義賊だ!オレ達ゃ盗賊だ!人の物を奪って何が悪い!」
ザウド「ゲイル!貴様どういうつもりだ!」
ゲイル「フン!オレ達ゃいい加減ウンザリしてんだ!
テメエらみてえな腰ヌケな姉弟の下でやってられるかってんだ!」
ゼフィール「何だと!」
ゲイル「親父が死ぬ間際、次の首領を決める時、てっきりオレが受け継ぐもんだと思ってたらよ。
親父が口にしたのは予想もしなかった姉貴の名前だった!
口うるせえ親父がいなくなって、これからだと思ってたのによ!」
ゼフィール「ゲイル!なんてことを言うんだい!!」
ゲイル「本当に首領にふさわしいのはオレだって言ってんだよ!!出て来い野郎ども!」
ザウド「!!」
ゼフィール「見たこと無い顔じゃないか...」
「ククク...」
ゲイル「残念だったなぁ?最期までお前らの仲間と謳ったやつらは皆殺しにしてやったぜ。」
ゼフィール「なんてことを...!!」
ゲイル「よし!いくらスナイパーのゼフィール、風のザウドとはいえ、
この数相手に敵う訳がない!やっちまえ!」
「ウォオオオ!!」
ゼフィール「くっ!」
ザウド「ボス!ここで戦うのは不利だ!逃げましょう!」
ゼフィール「チッ!何てこと!」
ゲイル「逃がすな!やっちまえ!」
...
ゼフィール「くっ!」
ビシュッ!
「ぐあああ!」
ゼフィールの放つ矢がまた一人とらえる。
ゼフィール「ハァ...ハァ...」
ゲイル「ケッ!いい加減くたばりやがれこの死に損ないが!うおっ!」
シュピッ!
ザウド「くっ!貴様こそ!」
ザウドのウィンドカッターもなかなかゲイルのことをとらえられない。
...
アリエス「ふうぅ...やっと出れたな。」
シエラ「外の空気がおいしい...」
オリオン「巣の中はお世辞にも気持ちのいいところではありませんでしたからな。」
アリエス達は、ゴールドマンティスを倒し、卵を持って巣穴から抜け出した。
アリエス「後はこれを首領に渡せばいいんだな。」
シエラ「あれ?何か聞こえませんか?」
遠くから、何かの物音が聞こえてくる。
オリオン「風を切るような音がかすかに聞こえます。何かが起こっていますぞ。」
アリエス「行ってみよう。」
アリエス達は道を急いだ。
...
ドスッ!
ザウド「ぐあっ!」
ザウドの腕に矢が刺さる。
ゼフィール「ザウド!」
ゲイル「ヒャーッハッハ!後方不注意だぜ。」
何と、ゼフィール達の背後に増援部隊が集結していた。
ゼフィール「どこまでも私に逆らうつもりか..!」
ゲイル「さあテメエら!こいつらはボロボロだ!トドメを刺せ!!」
ザワッ!
しかし、賊の注意が別のほうへ向く。
ゲイル「何?」
アリエス「な、何が起こってるんだ?」
アリエス達がたどり着いたのだ。
ゲイル「ほぉ~お前らはさっきの...まさか本当にゴールドマンティスの卵を取ってくるとはな。」
ゼフィール「アリエスか...」
ゲイル「さて、そいつを渡してもらおうか?そいつさえ手に入れれば、
あんなチンケな村なんぞ相手にしねえ。」
ゼフィール「やめろ!そいつには渡す...ぐあっ!」
増援部隊の一人がゼフィールに襲い掛かる。
ザウド「ボス!ぐはっ!!」
続いてザウドも襲われる。
ゲイル「黙ってろ!俺が新しい首領だ。さあ、それを渡してもらおうか。」
アリエス「...断る!」
ゲイル「何だと?」
シエラ「くらいなさいっ!!」
バシャァァン!
「ぐああああ!」
「うああ!!」
ゼフィール達を襲っていた増援部隊にシエラの雷が降る。
オリオン「事情はわからぬが、あまり見ていられぬ光景だ。
貴様の欲望に狂ったその目は信用できないな。」
ゼフィール「あんたら...」
ゲイル「ぐううぅ!調子に乗りやがって!!」
アリエス「二人とも!行くぞ!!」
「オオオ!!」
賊どもと、アリエス達がぶつかる。
ゲイル「ちぃっ!」
ガキン!
アリエス「はっ!」
ガキッ!
ゲイルとアリエスがぶつかる。
ゲイル「フン!ガキのくせにやるじゃねえか!」
アリエス「くっ...!流石に強いな!」
だが、若干アリエスの素早さがゲイルを押していった。
ゲイル「ぐうっ!くそっ!」
飛びのいたゲイルが手斧を投げる。
アリエス「!!」
ザウド「危ない!」
シュピッ!
ガコォン!
ザウドのウィンドカッターが手斧を弾き飛ばした。
ゲイル「ちきしょう!!」
アリエス「はあぁっ!」
アリエスが一気に間合いをつめ、ゲイルに一閃を浴びせる。
ゲイル「がはぁっ!」
そして、さらに一本の矢がゲイルに向かっていた。
ドスッ!
ゲイル「がっ...」
ゲイルは倒れる。
ゼフィール「一族の面汚しが...くたばれ...」
ゼフィールの矢だった。
...
ゼフィール「あ~あ...今日付けで廃業かねこれは。」
周りの惨状を見てゼフィールは諦めの顔をする。
ザウド「ボス......」
ザウドも渋い顔をしている。
ゼフィール「ザウド、その呼び方はもうおしまいだ。昔みたいに呼んでくれていいよ。」
ザウド「姉貴...本当に、もうやめるのか?」
ゼフィール「ああ。一応義賊としてやってきたつもりだったけど、
私らの連中が村を襲ったのは事実だしね。」
ザウド「すまない...オレがもっとしっかりしていたら...」
ゼフィール「...気にするな、あたしも力が及ばなかったんだ。
さて、連行するなりなんなり好きにしてくれ。」
アリエス「いや...い、いきなりそんなこと言われてもなぁ...」
アリエスは戸惑う。
アリエス「あ、そ、そうだ。これは一体どうするんだ?」
ゴールドマンティスの卵を取り出す。
ゼフィール「あぁ、そうだった。ザウド、やっちまいな。」
ザウド「それを渡してくれ。」
卵をザウドに渡す。
ザウド「ふっ!!」
ボシュウゥッ!
ゴールドマンティスの卵は灰と化す。
アリエス「!?」
シエラ「高価な物なんじゃなかったの!?」
ゼフィール「こんなもの、秘宝でもなんでもないさ。危険なものなんだよ。
あたしの爺ちゃんが言ってた。ゴールドマンティスが、金色の卵を産み落とす時、
それは悪魔の魂が宿る...ってね。」
アリエス「悪魔の魂...」
ゼフィール「もしも、その卵を見つけたら、即、この世から消滅させる。
それが、あたしらの家系の義務だったんだとさ。親父の頃は、何にも無かったんだけどさ、
まさか、あたしの代で回ってくるなんて思わなくてねぇ...
試しに洞窟に入ってみたものの、やつにあっさり返り討ち食らっちまって...恥ずかしい話さ。」
シエラ「でも...弟さん...だったんでしょ?」
ゼフィール「っ......」
ザウド「...あいつは...オレ達姉弟の中でも、一番の腕前を持っていたんだ...
次期首領も、あいつがなるものだと、オレも思っていた...
だけど...親父はそれでも、姉貴を選んだんだ...」
ゼフィール「...もちろん、ゲイルは猛反発したさ...ふざけんなってね。」
ザウド「腕は良かったが、その分、心が荒れていたんだ。
目的のためならば手段を選ばない。そういう性格だった。
だから親父は、姉貴の『心』を選んだ。」
ゼフィール「ゴールドマンティスの卵には、もう一つあってね...
『負』の心を増幅するという言い伝えもあるんだ...
三人で巣に忍び込んだとき、ゲイルは持ち前の速さで、懐に突っ込んで...
卵を触っちまったんだ...それからだ...」
アリエス「......」
ゼフィール「何か辛気臭くなっちまったねぇ...
さて、ザウド。村に詫びに行くよ。」
ザウド「...ああ。」
ゼフィール「アリエス...あんたらには本当に助けられた。縁があったらまた会おう。」



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